2014年6月4日水曜日

新しいアルバム「海と僕」のこと。

新しいアルバムが出来ました。
ツアーに出るとまとまった文章を書くのが難しくなるので、少し長くなりますがよろしければお付き合い下さい。

タイトルは「海と僕」です。

まず、ジャケットの画は横須賀の画家(故人)、武村次朗さんのものです。必ず「たねださんの絵ですか?」と言われるので先に書きました。私にこんな素敵な絵は描けません(笑)。武村次朗さんは東京芸大で昭和の洋画の巨匠である小磯良平氏に師事され・・。僕は小磯良平の大ファンでもあるので興奮したんですが・・それはさておき。
武村さんは生涯どこの画壇にも画廊にも属さず、公募展に出展することもなく、他界するまでひたすら「自分の絵だけを追求して」過ごされました。

よって無名であります。

奇跡的なことに絵が散逸しておらず、殆どの絵が自宅のアトリエ(奥様も他界され、そのままになっている)もしくは親戚のところに保存されている(飾ってある)という状態にあります。
https://www.flickr.com/photos/shinyai/sets/72157603802753587/

僕は4年前に友人の紹介で武村二郎さんの息子さんとお知り合いになる機会があり、一番気に入った絵をセカンドアルバムのジャケットに使わせて頂いたのですが、もう、本当に素晴らしく、アルバムがあっというまに完売してしまったのは、まさに武村次朗さんの絵のチカラが大きかったなあと今でも思います。

絵の素晴らしさはもちろんのことですが、もうひとつの共感は「画壇や画廊に属さない、公募展におもねない」という生き方が画家として極めて大変で難しいこと、理想ではあるけれど孤独なこと、それは僕らが音楽活動をしてきてこれまで幾度も痛切に感じてきたことと同じですから。僕が武村さんの絵をより多くの人に知ってもらいたいと感じるのは、そのような共感に基づくものかもしれません。

さて、新アルバム「海と僕」の音楽については・・聴くとちょっと左側にコントラバス、ちょっとだけ右にピアノという小編成で、いっさいの技巧を凝らさず、とてもシンプルに演奏しました。きっと皆さんを「爽やかで透明で不思議な世界」へ連れて行ってくれるでしょう。音質処理も最低限に、とても丁寧に仕上げた世界です。

CDは店頭にもAmazonにも置きません。しばらくは直接お渡しすることしか出来ませんが、まずはライブ会場にて手にお取っていただければ嬉しいです。

それでは! いつかどこかで!

最後にCDブックレットより・・・

---僕は海を見ながら育ちました。
小学生の頃に毎朝走っていたマラソンのゴール地点は海を見下
ろす丘でした。世界中のどこに行っても、僕は海が見える丘に立つ数十年間の景色が一瞬で脳裏を駆け巡ります。このアルバムには旅海の思い出たちが詰まっています。

石井康二さんいうコントラバスの名手によって、旧作も鮮やかに蘇りました。
これまで出逢ってきたすべての皆様に感謝を込めてお届けします。---

-- I grew up seeing the sea.

When I was a child, I used to marathon with my father everyday and our
goal point was a hill overlooking the sea.
Wherever in the world I go, when I stand on a hill where I can gaze
the sea, various sceneries of decades
runs through the mind instantly.

This album is filled with memories of trips and sea.

By the master hand of the contrabass, Yasuji Ishii, the previous work
also revived vividly too.

I send this with thanks to all of you who I met so far.
Hirokuni Taneda June 3rd 2014
 (Translation : Yukiko Ozaki)

ここで出てきた海を見下ろす丘とは、鹿児島の錦江湾を望む東郷平八郎元帥銅像まえの展望所のことです。幼少時は埋め立て地がなくて素晴らしい眺望でした(いまも素晴らしいですが、ずっともっと)。

デザインで全面協力してくれた内田光太郎さん高橋央知(ヒロトモ)さん、写真(蔵前のタイガービルで西山タカスケさんと共演したイベントのとき撮影されたもの)松田修一さん目良誠二郎さんに心から感謝申し上げます。 


ピアノとベースの無重力な関係「音・Sympathy」の旅。
さあ、行くのでキテね。

6月9日(月)和歌山・安養寺
OPEN 18:30 START 19:00
海南市名高420 電話 073-482-3833

6月10日(火)愛媛・トゥデイズギャラリー
 OPEN 18:30 START 19:00
大洲市五郎甲6 電話 0893 59 1507

6月11日(水) 広島・オクトパス
OPEN 19:30 START 20:00
佐伯区五日市4-18-18 電話 082-961-6731

6月12日(木) 熊本・ぺいあのPLUS
OPEN 19:00 START 20:00
新市街1-3 ホクショウビル4階 電話:096-322-6813

6月13日(金)宮崎・Mu-Za
OPEN 19:00 START 20:00
宮崎県都城市中町3-5 電話 0986-22-5191

6月14日(土)鹿児島・zenzai
OPEN 18:00 START 19:00
姶良市蒲生町上久徳2425 電話 0995-52-1164

6月15日(日)福岡・ギャラリー・ジュテ
OPEN 17:30 START18:30
糟屋郡新宮町花立花1丁目2-2 電話 092-963-2442

6月16日(月)大分・BBC長湯
OPEN 19:00 START 19:30
竹田市直入町大字長湯7788-2 電話 0974-75-2841

6月17日(火)広島・福山東教会
OPEN 19:30 START 20:00
福山市東町1-2-8 電話 0849-22-3309

こちらからもご連絡ご予約できます。
https://www.facebook.com/tanedahirokuni
 

「音 Sympathy」 --コントラバスとピアノ・癒しの空間-- 種子田博邦(Piano) 石井康二(Contrabass)
作曲家ピアニストの奇才・種子田博邦のオリジナル曲と映像を中心に、映画音楽の名曲や即興曲を演奏。コントラバス奏者の石井康二(いしいやすじ)が抜群の技術でチェロ奏者のようにメロディーを弾く場面も見物。新作CDを携えての演奏ツアーです。

種子田博邦(たねだひろくに) ピアニスト、作曲家 。物理学科に在籍中から広告やイベント音楽などで頭角を現し伊藤多喜雄バンドでデビュー。多くのサポートツアーと海外公演、コマーシャル作編曲を経て、日本を代表するドラマー・村上"PONTA"秀一、チェロの蒲谷克典らを擁したソロアルバム4作を発表。テーマは「音楽は目を閉じて読む本のようなものである」。 透明感溢れるオリジナル曲が国境を越えて広がっている。

石井康二(いしいやすじ)コントラバシスト。幼少の頃からオルガンに親しみ、18歳でベーシストとしてデビュー。活動フィールドは主にジャズ。国内外で年間200本超えのライブ活動を行う演奏活動は世界でも類を見ない。1999年サラエボジャズフェスティバル、2003、2005年バリジャズフェス、2004年〜近年、ペナンジャズ フェス等参加。


プロフィール
https://www.blogger.com/profile/07894204488434315669
最近のライブレポート
http://tanedahirokuni.blogspot.jp/2014/04/fotosintesi-acquerelliana-part3.html
動画
http://youtu.be/VCPdBT4sdzI
http://youtu.be/9LUlXS3prAA
過去のアルバム
https://www.youtube.com/watch?v=Y6Y7wbnVksE https://www.youtube.com/watch?v=8c0a3L8oUA8

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