目黒ブルーズアレイジャパンにて行われた「伝兵衛さんを偲ぶライブ」に参加してきました。里見紀子(vln)佐山雅弘(pf)の声かけで実現したものです。
いまさらですが、伝兵衛さんのことをひとことで言い表すのは難しいです。
敢えていうならフォークとジャズとロックのバランスが絶妙なアコースティック風味のGood Musicだと思うけど、それは本質ではないよね。
実にいろんな共演者(クラシックからロックギタリストまで幅広く)が入れ替わり立ち代わり参加することによって装飾(デコレーション)が多彩に変わるんだけれど、真ん中にある本人の唄とギターは常に不変で「岩のようにそこにある」。基本は独りともいえる特異なスタイル。
伝兵衛さんが自分自身のことを「ツアーミュージシャン」と呼んでいたことに、気付いていた人って何人いるんだろう。
「一生旅回り(プロモーション)を続けるんだなって、30年前に覚悟したんだよ」「ライブを企画してくれてる人たちに恩返ししたいって、本当は常々思っている。出来ないんだけど。」「売れたくないわけじゃないけど、頭下げたくない相手には下げたくない」「こないだ走行距離を計算したらもう地球を30周してた。」「肩書きってツアーミュージシャンかな。」
長くてキツいツアーで深夜の高速道路をひた走る伝兵衛号の中で、そんなことを言っていらしたのを思い出しながら、昨夜のブルーズアレイでは僕はちょっとボンヤリした気分で演奏していました。
ライブでは最後の3曲で佐山さんとピアノを連弾しました。オリジナルの代表曲「ウエスが聴こえる」「またしてもハイウェイ」「いつものズブロッカ」。
それは懐かしく楽しく素晴らしく、あの頃のように伝兵衛さんの唄声やギターが聴こえる瞬間があったり、逆にポッカリ穴があいてしまったように感じるときもあり、あの人がいた頃の音や雰囲気の貴重さを思い知らされ、寂しさと楽しさが入り交じる不思議なひとときでした。
最後はドラムの国場くん(ドラムソロ最高!)都城の松元さんや岡山のクラさん、大阪の結ちゃん、広島の黒飛さんなんかも飛び入り!素晴らしい空気になりました。
僕はしみじみ「ありがとう伝兵衛さん」と思いながら最後の一音を鳴らしたんですが。
ファンの皆さんの心は計り知れません。人それぞれ、大きく深いものだったでしょう。
最後に。里見さん(vl)と佐山さん(pf)の準備と心配り労力はたいへん緻密で行き届いたもので「思い」が伝わるものだったことを書き記しておきたいと思いま
す。弦楽四重奏(里見、成谷、佐藤、蒲谷)のアレンジも演奏も見事で、前半のそれだけでも充分に感動と賞賛に値する内容だったと思います。サインの寄せ書きあり、歌詞カードあり、ジャンケン大会あり、成瀬くん、PONTAさん、TOKUさん、Masaさんの参加あり。笑顔に包まれたよいライブでした。
淡路島のゆうくんと!こうしてみんなと再会できるって嬉しいね!
ありがとう伝兵衛さん。
そうそう。ポンタボックス2(佐山、水野、ポンタ)いよいよ再始動するみたいです。これも伝さんが紡ぎ続けた成果なんじゃないかな!この三人の「コンクリート」は是が非でももう一度聴きたい!
ではまた。
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