築110年を超える(1903年(明治36年)1月15日に営業を開始)駅舎で知られる嘉例川駅の近くにある中福良小学校の恩田由起子先生が3年かかって作られた美しい曲(樹の苗)「嘉例川だより」を嘉例川地区に植樹する旅をしてきました。
日本の霊峰・霧島連山の麓谷「嘉例川」で恩田先生によって産み落とされたこの曲が「歌い継がれていってほしい」と私は心の底から強く思いました。しかし私に出来るのは、この美しい曲(苗)を植樹するお手伝いだけです。
植樹祭が終わったら(CDが完成したら)曲が根付いて「自力で大きくなる力をつけるまで」私は遠くから「付かず離れず」見守っていくことしかできません。
中福良小学校で本当に「初めて演奏したとき」の映像。
http://youtu.be/e5bvUksTjD8
この地球では一年間に100万曲を超える新曲がリリースされます。しかしそのなかで歌い継がれたり、残っていく曲は10,000分の1もありません。音楽は放っておくと朽ち果てて消えてしまう「儚い生き物」なのです。
樹が根付いて、中福良小学校の校庭の栴檀の巨木のように大きくなり唄い継がれるためには、地元の皆さんが水をやり、追肥をし、ときに枝をはらい、大雪や大風が来れば折れないように支える必要があります。
この樹を大人が見上げて物思いに耽ったり、子供たちが囲んだり登って遊ぶようになるにはきっと30年以上かかるでしょう。
どうぞ皆さんで見守ってあげて下さい。
恩田先生、おめでとうございました。
このような機会をありがとうございました。
補記:
なお、この録音やお披露目に至るまでの作業は、養護教諭山元知子先生はじめ、中福良小学校職員の皆さん、私による編曲と演奏や録音、歌い手の小城勝一さん、山下まさえさん、サックス奏者の中園亜美(Ami Nakazono)さんの演奏など全て、関係者ご家族のボランティアによって支えられています。(CDプレス工場に支払う実費全額と種子田の旅費(東京鹿児島間を一往復)の一部は、恩田先生の「私費」で賄われます)。
嘉例川駅:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%98%89%E4%BE%8B%E5%B7%9D%E9%A7%85
忌野清志郎氏の遺作となった「Oh!RADIO」に使用された嘉例川ロケ映像。